2011/08/29

Mantis Visionで自動車に挑戦!

デモ機を取得したら絶対にやってみたかったこと。自動車の3Dスキャニングです!
やはり3Dスキャナのマーケットを考えたときに、自動車は必須の対象物となってきます。

ただ、従来の3Dスキャナと同じようなことをやっていては意味ないですし、単純な精度比較では劣りますので、Mantis Visionなりの3Dスキャニングを提案していければと思っています。
まずはやってみないと、何ができるかもわからない!ということでやってみました。

今回はまず結果をご覧いただきましょう。

こんな感じに仕上がりました。いかがでしょう?Mantis Visionを使えば、ボディを透過して内部まで。。。
いえ、これはできません。。。すみません。

今回はそれぞれのパーツをスキャンして、ソフトウェア上で合わせてみました。
一見単純そうに見えるのですが、これを従来の3Dスキャナでやろうと思うと、相当な時間がかかると思います。正直に申し上げて、Mantis Visionでも、スキャニング(撮影)は10分で終わったものの、ここまでのデータに仕上げるのに、半日くらいかかっています。

ではプロセスを見ていきましょう。まずはスキャニングからです。
ボディをぐるっと一周撮影します。(110秒)
次に、ボンネットを開けて、エンジンルームを撮影します。(50秒)
そしてドアを開けて左右それぞれからインテリアを撮影します。(右から40秒。左から30秒)
以上で撮影は終了です。毎度のことながら、ここまではものすごいスピードです!

あとから処理をして出来上がったのがこちらの点群データです。エンジンルームは奥まったところが撮影しにくいというのはあるのですが、形状的にはもっとも処理時間がかからず、ほぼ自動処理で良い結果が得られます。Mantis Visionは、このように複雑な形状のほうが効率的に処理できます。
そしてインテリアです。もう少ししっかり撮れば良かったかなという気もしますが、初めてにしては十分な結果が得られたと思います。

そして、開いたボンネットやドアを削除して、それぞれのデータを位置合わせして出来上がったのが一番初めにご覧いただいた画像ということになります。

ボディからインテリアまで撮影してみて、Mantis Visionのマテリアル(表面素材)に対する強さを感じることができました。ボディの塗装も、インテリアの黒も、データ化することができました。
一方で、撮影できていない場所の把握が難しいとも感じています。このあたりは、もっと経験値を積みながら、ノウハウを貯めて共有していけたらと思います。

現時点で分かっているのは、慎重にゆっくり撮影するのではなく、早くダイナミックに動きながら撮影したほうが結果はよさそうです。これって、使い始めにはとても勇気のいることなのですが。。。

要するにMantis Visionは撮影スピードが早いので、ゆっくり撮ってもデータが同じ場所に重なるだけです。また慎重になると動きが小さくなり、撮影できてない場所を増やしてしまいます。
「元気よく大きく!」がMantis Visionの撮影のコツですね。



2011/08/27

Mantis Visionを持ってお散歩♪

ハンドヘルド3Dスキャナ、Mantis Vision F5を持って会社の周りを散策してきました。

何か面白そうなものを見つけたら、その場でスキャン!
途中警察に呼びとめられたりもしながら(本当です^^;)、いろんなものを撮影しました~

まずは手始めに会社の前に停めてあったバイクを。所有者の方、お許し下さい。。。
次は信号待ちの最中に。地上からこのくらいの高さのものは撮影できます。
店先のかわいいオブジェもこのとおり。
さて、公園に着きました。この日は残暑厳しい晴天でして、所々強い日差しが照りつけていました。
そのような環境下でも結構いけるんです。(注!直射日光でも大丈夫ということではありません。また、日差しが強くて明るい場合にはあまり遠くのものはデータ化できませんでした。)

いくつかは撮影風景も合わせてご覧いただきましょう。まずはマンホール。
次に公園の遊具です。この対象物との距離感に注目です。また、写真から結構日差しが強いこともわかります。
あとはデータだけいくつか。こちらは、石碑です。岩の雰囲気はきちんと再現できています。周りにあるのは落ち葉です。
ベンチです。
木です。こういうのって、CGとかフィギュアとかで1から作るのって大変なんですよね。
本物からこうしてデータ化することで、リアルな形状を手軽に再現できます。
以上となります。

今回、それぞれのスキャンにかけた撮影時間はすべて1分以内です。それ以上やっていると怪しまれるので。。。

今回はサンプル撮影なのであまりきっちり撮ろうというスタンスではありませんでしたが、すばやくデータ化して、それを参照しながら編集して作り込んでいく。という目的であればこれでも十分利用できると思います。

このスピード感が、3Dスキャニングという作業そのものを楽しいものにしてくれて、気楽に「あ、これも撮ってみようかな」という気持ちになります。
これって結構大事なことだと思いませんか?







Mantis Visionとは?

デモ機獲得の喜びが大き過ぎてしまい、いきなりデータを取り始めてしまいましたが、そもそもこの3Dスキャナについてのお話をまったくしていませんでした。。。

Mantis Vision。これは実際には製品名ではなく会社名になります。
イスラエルの会社です。(先月訪問してきました!)

ちなみにMantisってご存知ですか? そう、カマキリです。

彼らの3Dスキャナ(製品名:F5)は、ハンドヘルド(手持ち)タイプになっていまして、スキャンする時にはバッテリー駆動で電源供給も不要。動きたい放題です。

測定原理は、プロジェクタから目に見えない赤外線レーザによる特殊なパターン画像を照射して、それをCCDカメラで撮影した動画データから3D点群データを生成します。

ただし、スキャン時にはあくまでもCCDで動画を撮影するところまで。
その動画をコンピュータに転送して、後処理にて3D点群へと変換します。
つまり、スキャン自体は、一般的なハンディカムによる動画撮影とほとんど同じです。(見た目はかなり違いますけど。。。)
撮影後、コンピュータで行う動画編集の代わりに、点群化の処理を行う。と言うイメージでしょうか。

F5が他の3Dスキャナと違うところは、その測定深度。通常はおよそ30-40cmくらいなので、スキャナと対象物の距離をそのくらいに保つ必要があります。
しかし、このF5は、50cmから4mの間にあるものをスキャンすることができるんです!
遠くなるほど範囲も広くなるので、大きなものが比較的簡単にスキャンできるんですね。

3Dスキャナのマーケットを見てみると、数cmから1mくらいの対象物をスキャンできるものはたくさんあります。ただ、これらは対象物が1mを超えたあたりから急に作業が大変になってきます。
一方で、ロングレンジスキャナと言って、数十mから数百mの範囲を測定できる、土木測量などに用いられる3Dスキャナもありますが、これはあまり細かいところまでデータ化することはできません。

このように、現在の3Dスキャナのラインナップでは、2-3mから10mくらいの対象物を、手軽にかつそれなりに細かくスキャンできる製品というのがないのです。そのレンジにフィットするのが、このF5になります。

そしてもう1つの特徴は、測定スピード。F5は、1秒間に10ショットというスピードでデータを取得します。
カメラの動きにデータが追従するので、対象物に何か特殊なマーカーをつけなくても、各ショットのデータを位置合わせして、大きな1つのモデルデータにすることができます。

この一見単純な2つの特徴が、今までにない、新しい3Dスキャニングを体験させてくれるのです。

今回は文章中心で書いてみましたが、やっぱり画像がいっぱいあったほうが楽しいですよね。
それらはまた引き続きアップデートしていきたいと思います。お楽しみに!

Mantis Visionについては下記サイトをどうぞ。英語ですが動画もご覧いただけます。




2011/08/26

透明への挑戦

今日の東京は激しい雷雨がありましたが、だいぶおさまりました。
でも河川の増水はこれからですから、皆さん気をつけてくださいね。

さて、今日はNextEngineでスキャニングの検証というか、テストをしていました。
今日のターゲットは、こちら。

ペットボトル

見たとおりですが、お水のペットボトルです。


NextEngineは赤色レーザーを物体に当てて形状をスキャンするのですが、
透明なものはレーザーが透過してしまうためほとんどスキャンすることができないという制限があります。

そこで通常は超微小な粒子のパウダーを吹き付けたりして透過を防いでからスキャンするのですが、
やはり吹き付けるのにも手間がかかるし、パウダー付けられない対象物もあるので、
何かいい方法はないかと模索してみようー、というのが今回の検証に至った経緯。

しかしやはり難しいんですね、、、
侮っていました。
今日はライティングをあれこれ変更してみたのですが、残念ながらあまり効果は得られず。
本日の収穫は

冷蔵庫で冷やしてからスキャンする

というなんともあっけない方法でした。
冷やしてからしばらくは細かな水滴が付くので、これでなんとか測定できるようになります。


左がテクスチャ付き、右がテクスチャなし。
照明を抑えていたのでテクスチャが真っ黒ですが、形状はラベル以外の上下も撮れています。
(ボトルの下の方はスキャン範囲から外したので撮れていません)

常温のペットボトルの場合ラベル以外は全く撮れませんでしたので、こういう方法もあるか、
ということが分かったのは小さな収穫だったのですが、実務としてはどうかなー、といったところ。
第一、冷やせる液体でないとなかなか難しいですし、
水滴が大きくなるまでにスキャンしなければならないというタイムリミット付き。

常温になってくるとこんな感じです。

上のほうが全く形状無くなってますね、、、


まだまだ挑戦は続きそうです。

2011/08/30:
訂正:×赤外線レーザー → ○赤色レーザー

2011/08/24

Mantis Visionで自転車を撮ってみた

Mantis Visionによる3Dスキャニング第2弾!
今回は自転車のスキャニングに挑戦してみました。
これ、私の相棒で、都内の移動はいつもこいつと一緒です。
鮮やかなブルー!(GIOSブルーと言います。と、今回は自転車の話ではないですね。)
屋外ですし、フレームも細いので、ちょっと難しいかなと思ったのですが、、、
予想以上に撮れました♪
正直に申し上げますと、Mantis Visionのソフトだけではデータにずれがあったのですが、
それをRapidformで修正しました~ 
データとは関係ないですが、この画像、雰囲気出てますよね。
後ろの壁がいい味出してます。もちろん3Dです。 逆の角度から。
そして引き続きRapidformで余計な点群を削除後、寸法測定をしてみました。
フレーム寸法やサドルの高さなど、簡単に測ることができます。
あと、サドルの水平具合とか、サドルとペダルの距離とかも。。。
また自転車の話になりそうなので、このくらいにしておきます。

2011/08/22

Mantis Visionで撮ってみた


さっそく、Mantis Visionで3Dスキャンをしてみました。
こちらがスキャン時の様子です。
まさに「撮ってみた」という言葉がぴったりです。
対象物はコピー機。この3Dスキャナは、50cmから4mくらいの距離にあるものを点群化できてしまうので、これだけ離れていても十分なのです。そのぶん、広い範囲を一度にスキャンできます。

このあとコンピュータでの処理がありますが、現時点では省かせていただいて、結果をご覧いただきましょう。
スキャン時間は十数秒です。そのあとのデータ処理で5分くらいでしょうか。
このスキャン画像で、後ろにある壁やブラインドもスキャンできていることからも、測定範囲(深度)の広さがわかります。
あと、おまけで人もスキャンしてみました。人はいつまでも同じ姿勢でいられないので、数秒間でスキャンした結果です。
それでも形状は十分再現できています。
いろんなものをスキャンしてみたくなる、使っていて楽しい3Dスキャナです。


Mantis Visionがやってきた!

当社が販売検討中のハンドヘルド3Dスキャナ「Mantis Vision」のデモ機がついに到着しました♪
さすがはイスラエル製。ダンボールに貼ってあるヘブライ語は上下すらわかりません。。
3Dスキャナは専用の箱に入っています。ブルーが鮮やかです^^
本体を取り出したところ。
この3Dスキャナは、コンピュータをつながなくてもスキャンができるのが大きな特徴です。ビデオカメラのように動画を録画しておいて、あとからコンピュータにデータを流し込んで点群化します。
今後いろんなものをスキャンして公開していきたいと思います。ご期待ください!

2011/08/16

Rapidform Japanブログ開始!

ラピッドフォーム・ジャパンのスタッフによるブログがこの度公開されました。
SNSを通じて皆様にいち早く製品情報やサポートコンテンツを提供していきたいと思いますので
どうぞよろしくお願い致します:-)


公園