今までは3Dスキャンしたデータを「点群」のままご覧いただいていました。
今回は「メッシュ」まで作成した結果をお見せしたいと思います。
メッシュというのは、隣り合う点群同士を、三角形になるように線で結んだデータのことです。
点群は、空間上に点が並んでいるだけなので、人が見れば形を認識できるのですが、
コンピュータの中ではまったく形としては成り立っていません。
それをメッシュ化することで、コンピュータとしても形状の認識ができるようになるんです。
つまり、スキャンデータに対して、面や体積という概念が適用できるようになります。
最近よく利用されるSTLというのは、このメッシュを表現したファイル形式の1つなのです。
メッシュ化を行うのはもちろん、Rapidformです!
点群に発生していた細かなノイズも、メッシュ化をするときに綺麗に除去することで、
対象物の形状を高精度に再現します。
例えばこのゴリラ君。屋外です。しかもこの力強い黒さ!
3Dスキャニングを少しでもご存知の方なら「絶対無理」というであろう条件が揃い踏みですね。
それがMantis VisionとRapidformの組み合わせでこの通りの結果です。
ゴリラ君の隆々とした筋肉だけでなく、皮膚の力強い凹凸も比較的再現できました。
お次はその隣に寝転がっていたラッコさんです。
こちらは、こんな感じになりました。
さすがに直射日光が強く、また手足のところが隠れて見えないため、スキャンデータとしては十分とは言えませんでしたが、Rapidformで穴埋め(データがないところを周りの形状から判断して補完する処理)などを行って仕上げました。
このデータは穴がないので、RP(Rapid Prototyping)装置などでそのまま3Dプリントすることができます。
あとは地面に半分隠れたカバさんも(写真忘れてました。。。)。
まだ終わりません。次は(また罰が当たりそうではありますが ^^; )、このようなものをスキャンさせていただきました。
これもメッシュ化してみました。鳥居です。
そして中のご本堂。
文字もわかります。
模様もわかります。実は点群の状態ですと、ノイズもあるためはっきりと見えてこないのですが、メッシュ化することでこのような結果が得られます。
ハードウェアとソフトウェアの見事なコラボレーション!
ちなみにRapidformの処理は、
①グローバルベストフィット
②ボリューム合成
③リラップ(もしくはグローバルリメッシュ)
でした♪